会津の有名なグルメの一つに「馬刺し」があります。
馬刺しといえば熊本産を思い浮かべる方も多いと思いますが、なぜ会津産の馬刺しが有名になっているのでしょうか?そして、会津産と熊本産でどのような違いがあるのでしょうか?
会津産馬刺しが好まれる理由も含めてお伝えしていきます。
会津で馬肉が食べられるようになった理由
会津で馬肉が食べられるようになったのは、戊辰戦争の頃からだと言われています。
新政府軍から攻め込まれた会津では、負傷兵が次々と日新館へ運ばれてきました。日新館は元々鶴ヶ城の西側に位置していました。勉学の場であった日新館でしたが、戊辰戦争が始まるとともに臨時病院として機能するようになりました。
次々に運ばれる負傷兵に対し、体力回復を目的に馬肉が与えられました。
戊辰戦争で馬肉が食べられるようになりましたが、生食(馬刺し)で食べられるようになるのはまだ先のことになります。
会津で馬刺しが食べられるようになった理由
会津で馬刺しが食べられるようになったのは、昭和30年になります。そして、きっかけとなった人物が、当時の絶大なるヒーロー力道山でした。
鶴ヶ城にプロレス興行に来た力道山が、興行後に七日町の肉屋「肉の庄治郎」に立ち寄りました。力道山は店内に吊るしてあった馬肉を生で頼み、その場で持参した辛子味噌を付けて食べ始めたそうです。生で馬肉を食べる習慣がなかった当時、驚いた店主が、保健所に生食が問題ないか確認すると、力道山が持参したタレを参考に味噌ダレを開発し、それを馬刺しとともに売り出したところ、大変な人気を得たそうです。
会津の馬刺しの歴史に力道山が関係しているとは驚きですね!
会津産馬刺しと熊本産馬刺しの違い
馬刺しにおいては「西の熊本、東の会津」とも言われてます。全国の馬刺しの生産量は、1位が熊本県、2位が福島県となっています。福島県の馬刺しの生産の多くは会津産が占めています。
では、会津産と熊本産では、どのような違いがあるのでしょうか?
熊本産馬刺しの特徴
熊本産の馬刺しは「重種馬」という種類の馬になります。品種にはブルトン・ペルシュロン・ベルジャンなどが挙げられます。
重種馬は体が大きく1トン位の大きさまで肥育されます。体が大きい分肉付きが良く、脂が乗りやすいです。この脂が霜降りとして入る馬肉が多いのが熊本産馬刺しの特徴です。
熊本産馬刺しは、口の中の温度で脂がさっと溶けてトロっとした味わいを楽しむことが出来ます。
会津産馬刺しの特徴
会津産の馬刺しは「軽種馬」という種類の馬になります。品種はサラブレッドやアラブ等が挙げられます。サラブレットといえば競馬場を走っている競走馬を思い浮かべると思います。無駄な脂肪がなく引き締まった体になっています。
馬肉は赤身ながらも柔らかく、あっさりとした味わいです。
会津産馬刺しを食べたくなる3つの理由
馬刺しを食べたくなる理由を3つ挙げさせていただきます。
・会津の馬刺しは高タンパクで低カロリー。ヘルシーで美味しいです。
・馬刺しに欠かせない辛味噌も魅力の一つ。
・会津のお酒によく合う。
なんだかんだ言って、馬刺しが「美味しい」というのが食べたくなる理由です。
まとめ
会津の馬刺しがなぜ有名なのかについてお伝えしてきました。
馬刺しといえば「西の熊本、東の会津」と言われています。産地についてだけでなく、肉質も違います。熊本産は脂が乗っていてジューシーな美味しさがありますが、会津産は脂がなくさっぱりした味わいを楽しむことが出来ます。高タンパク、低カロリーでヘルシーな馬肉としても注目されている馬肉。ぜひご賞味ください。