たとえ普段から家が整っていると感じていても、時間が経つにつれて書類や紙がたまってしまうのはよくあることです。そうした紙類を定期的に一掃している方も多いかもしれません。
ですが、最初から紙を家にためない生活を心がけることで、手間のかかる断捨離から解放されるでしょう。
ここでは、紙類を溜め込まずに済む実践的な方法をいくつか紹介します。
＼ まだ間に合う！ ／
1.即座に対応する習慣
家に紙が持ち込まれたときは、すぐに対応することが重要です。毎日のように紙が家に入ってくる場合、「後で片付ける」と考えることは避けましょう。
「持ち込んだら即処理」というルールを設定し、可能なら24時間以内には分類してしまいましょう。
紙を手にしたら、すぐに「必要」「不必要」を判断します。例えば、郵便物を受け取った際、不要なものはすぐに廃棄するようにします。
しかし、内容を確認する必要がある場合は、必要か不要かを決め、適切な場所に分けて保管します。「重要」「そうでない」で分類するのも効果的です。
郵便物を整理する具体的なタイミングを設けると良いでしょう。例えば、すぐに対応する、その日の夜に処理する、週末の朝にまとめて行うなどです。
紙類を処理する日時を決めておき、そのスケジュールに従って処理を行いましょう。
2.デジタル化を進める
紙の書類が好きな方も、可能な限りデジタル化することをお勧めします。紙が増えれば増えるほど、整理には手間と時間がかかってしまいます。
紙の使用が習慣になっているかもしれませんが、私が利用している出版社では、指摘しないと海外に住む私にも物理的な文書を送り続けることがあります。
自宅にある多くの紙は、デジタルで十分保管できるものです。
デジタル化の簡単な方法としては、次の2つがあります。
- デジタル形式で読めるものは、スマートフォンやPCで読む。
- 物理的な紙が家に届いたら、写真を撮ってデジタル形式にする。
デジタル化に不慣れな方でも、実際に試してみると、紙を物理的に保管するよりもずっと管理が楽になります。
3.明確な管理ルールを設ける
家に持ち込まれる紙類を1年間観察して、どの紙を保管すべきか自分なりのルールを作りましょう。
例として、私の場合はパスポートや移民証明書などの重要な文書や、税金計算の根拠となる一時的に重要な書類を「必要な書類」として分類しています。それ以外の多くの紙は、なくしても問題ないものです。
ルールを作る際には、以下の点を検討します。
・保管すべき期間（永久、中期、短期、24時間以下、不要）
・カテゴリーごとの分類（個人情報、財務、医療、家庭、仕事、趣味）
個人情報には身分証明書やパスポート、財務には銀行通帳などが含まれ、医療には保険証や診断記録、家庭では住宅ローンの文書が該当します。
4.不要な紙は持ち込まない・すぐに処分する
不要な紙はそもそも家に持ち込まないようにし、見つけたら即座に処分します。
避けられない重要な書類もありますが、不要であることが明らかなものは、無駄に家に入れないように心掛けましょう。
この「不要な紙」を見極めて、持ち込まれないようにし、もし持ち込まれたとしても迅速に処理することが大切です。
紙が本当に自分の生活に必要かどうかを判断しましょう。
紙の必要性を判断する際には、購入の「ニーズ」と「ウォンツ」の概念を適用してみるのも良いでしょう。
法的に保存が必要な書類（契約書や税関連の文書）は「ニーズ」、価値が時間と共に減少するもの（広告やチラシなど）は「ウォンツ」です。
ウォンツは、必要かもしれないと思われがちですが、実際にはそうでもないことが多いです。
ニーズやウォンツに該当しない書類はデジタル化を進め、物理的なスペースを占めないようにしましょう。
紙を手に取った際には、以下の質問でその必要性を見極めてください。
・持っていなければ困るか？
・将来的に使用する可能性はあるか？
・デジタルでの管理は可能か？
5.必要な文書だけを保持
文書が増えがちな家庭でも、シンプルで持続可能な整理システムを導入できます。
システム構築の際は、複雑にせずに継続しやすい方法を選ぶことが重要です。完璧を求めがちですが、専用のファイリングツールやラベルに過度に投資する必要はありません。基本的なバインダーやフォルダー数点があれば十分です。
例えば私は、「重要書類」と「財務関連」という2つのカテゴリでフォルダーを使い分け、必要な文書を整理しています。税関連の重要文書はクラウド（例えばOneDrive）にデジタルで保存し、仕事以外の文書はGoogle Driveにアップロードしています。
実際、必要な文書は思ったより少ないものです。複雑なファイリングシステムは必ずしも必要ではありませんが、個人のニーズに合わせたシステムの構築をお勧めします。
6.文書の流れを意識する
家に持ち込まれる文書が最終的に留まるべき場所は、必ずしも自宅である必要はありません。
文書を溜め込んでしまう人は、必要がなくなったものを放置することが多いです。読了後や用事が終わった文書をそのまま放置したり、無秩序に積み上げたりすることが問題です。
しかし、他の物品と同様、文書も使い終わったら速やかに処分することが重要です。多くの人は、文書が溢れかえると初めて整理を始めますが、使用後すぐに処分することで、後々の整理にかかる時間や労力を節約できます。
特に必要ないと分かっている文書、すなわち「ウォンツ」に分類される文書は、「使用後すぐに処分する」と心掛けましょう。その文書の最終的な行き場は、ごみ箱やリサイクル施設など、別の場所であるべきです。
文書を一時的に扱うことを回覧板のように考えると役立ちます。回覧板は見るだけで、次に渡すものです。文書も情報を得た後は、次のステップに移るべきと考え、無駄な蓄積を避けることができます。
7.快適な生活空間を作る戦略
期間限定で保持する紙類（新聞、定期購読の雑誌、趣味や仕事で必要な多量の書類など）を持つ方は、散乱や不必要な蓄積を防ぐために、効果的な処分がしやすい環境を作りましょう。
次のような対策を考えてみてください：
・定期的に文書を整理する日を設ける（例えば、毎週末や月末など）
・文書の保持期間を設定する（例えば、最新号だけを保持し、1か月が経過したら廃棄する）
・個人情報が記載された文書は家庭用シュレッダーで処分する
・新聞や雑誌の廃棄スケジュールを決め、定期的に処理する
・保留中の文書を置く場所をしっかりと決める
まとめ
紙や書類の蓄積を防ぐためのポイントを紹介しました。単独の紙はそれほど場所を取らないかもしれませんが、積み重なると大きなスペースを必要とし、重くなり、ホコリの原因ともなります。
この記事で紹介したアイデアを元に、自分の生活スタイルに合った方法を見つけ、すぐに実践に移しましょう。そうすれば来年には、紙が少ないすっきりとした生活が実現しているでしょう。