高校への願書提出は、多くの中学生が初めて経験する“ちょっと大人な一歩”です。人生で初めて学校外の人に正式な書類を手渡すという行動は、緊張するのが当たり前。誰もが通る道です。けれども、少しだけ挨拶の言葉や提出の流れを理解しておくだけで、落ち着いて堂々と行動できるようになります。この記事では、当日の服装や持ち物、受付での言葉づかい、そして緊張を和らげるコツまで具体的に紹介します。初めての一歩を安心して踏み出せるよう、丁寧にサポートしていきます。
初めての願書提出、不安なのは当然です
「最初に何を言えばいいの?」「願書はどう渡すの?」「先生がいなかったらどうすればいい?」そんな疑問を持つのは自然なことです。多くの高校では事務室や職員室が受付になっており、担当の先生方も多くの受験生に対応しています。だからこそ、焦らず基本の礼儀を守ることが大切です。このガイドを読めば、当日の流れが明確になり、安心して高校を訪問できるはずです。
願書を渡すときのマナーと流れ
- 受付や職員室に入ったら、ドアを軽くノックしてから「おはようございます」と明るく挨拶します。相手の顔を見てしっかり声を出すと、第一印象がぐっと良くなります。
- 続けて「◯◯中学校の◯◯です。本日は願書を提出にまいりました。」と、少しゆっくりめに落ち着いた口調で伝えましょう。緊張していても、深呼吸をしてから話すと声が安定します。
- 相手が対応してくれたら、軽く会釈をして願書を両手で差し出します。このとき、テーブルやカウンター越しの場合は無理に手を伸ばさず、相手が受け取りやすい位置まで差し出すと丁寧です。
- もし相手が他の職員を呼びに行くなど少し待つ場合は、「お待ちしています」と伝えて静かに立って待ちましょう。落ち着いた姿勢を保つことで、礼儀正しい印象を与えます。
- 受け取り後に「よろしくお願いします」や「お忙しいところありがとうございます」と一言添えると、さらに印象が良くなります。
💡ポイント:
- 朝以外の時間なら「こんにちは」や「失礼いたします」で問題ありません。
- 言葉遣いに迷ったら、「〜にまいりました」や「〜をお持ちしました」など、柔らかく丁寧な言葉を使うと安心です。
- 緊張して声が小さくなりやすい人は、前日に軽く練習しておくと当日も落ち着いて話せます。
提出時の一連の流れ
- 願書を渡す前に、まず相手に軽く会釈をして「こちら、願書になります」と一言添えましょう。その後、両手で願書を差し出しながら「よろしくお願いします」と丁寧に伝えます。
- 相手が書類を受け取って確認を始めたら、姿勢を正して静かに待ちます。落ち着かないときは深呼吸をして、相手の動作に合わせて対応しましょう。
- 担当の先生が中身を確認している場合、書類について質問されることがあります。そのときは、はっきりと受け答えをし、わからない場合は「すみません、確認いたします」と素直に伝えて大丈夫です。
- 確認が終わったら「ありがとうございました」とお礼を伝え、軽く一礼して退出します。このときもドアを閉める際に「失礼します」と添えると印象がさらに良くなります。
- 退出後はスマートフォンなどをすぐに操作せず、敷地を出るまでは静かに行動することも社会的マナーの一つです。
注意点
- 願書の内容をその場で確認される場合もあるので、黒ボールペンや修正印などの筆記用具を持参しておきましょう。
- 提出場所が分からない場合は、正門や受付で「願書の提出に来たのですが、どちらに伺えばよろしいでしょうか?」と尋ねると丁寧です。
- 校内では帽子やイヤホンなどを外しておくと、きちんとした印象を与えます。
- 提出後に緊張で早く立ち去りたくなるかもしれませんが、最後まで丁寧な所作を意識すると安心です。
また、もし提出時に混み合っている場合は、無理に割り込まず順番を待ちましょう。周囲への気配りも良い印象を与えるポイントです。
願書の入れ方と持ち物チェック
願書を入れるファイルや封筒
- 透明なクリアファイルでも問題ありません。中身が見えることで受付の先生も確認しやすく、スムーズに手続きが進みます。
- ただし、折れや汚れを防ぐために厚紙入りや角が丈夫なタイプを使うのがおすすめです。特に雨の日は、ファイルごとビニール袋などに入れて持っていくと安全です。
- 学校指定の封筒がある場合は必ずそれを使用します。指定封筒のデザインやサイズに合わせて、他の書類(受験票や推薦書など)も整えておくと見た目もきれいです。
- ファイルには付箋で「願書在中」と書いておくと、受付時にすぐに目的が伝わります。
願書を入れる際の注意点
- 願書の順番は、学校の指示どおりに並べておきましょう。もし指定がない場合は「願書→受験票→調査書→その他の書類」の順が一般的です。
- 書類にホチキスを使う場合は角留めで統一し、重ねるときに表紙側を上にします。
- 記入漏れや印鑑忘れがないか、前日の夜にもう一度確認しておきましょう。小さなチェックリストを作っておくと安心です。
当日の持ち物チェックリスト
- 願書(記入漏れ・押印・写真の確認)
- 受験票の控え・封筒類(高校指定のもの)
- 黒ボールペン、シャープペン、消しゴム(予備も)
- クリアファイルまたは封筒(折れ防止用)
- 志望校の電話番号メモや連絡先リスト
- 雨の日用のビニール袋や折りたたみ傘
- 身分証明書(学生証など)
プラスαの準備ポイント
- カバンの中で書類が曲がらないよう、A4サイズの下敷きやバインダーを入れておくと安心です。
- 遠方の高校に行く場合は、電車やバスの時刻を事前に調べ、予備時間を15分ほど見ておくと落ち着いて行動できます。
- 服装は清潔感を意識し、制服または落ち着いた私服で行くと好印象です。
提出前に高校へ連絡したほうが良いケース
多くの高校では、直接持参してOKですが、次のような場合は事前連絡が安心です。
- 提出時間の指定がない
- 事務室の場所が不明
- 代理提出や到着時刻が変わる可能性がある
- 天候不良や交通事情で予定変更の可能性がある
📞 連絡例文:
「◯◯中学校の◯◯と申します。明日の午前9時ごろ、願書を提出に伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」
まとめ:丁寧な挨拶が印象アップの鍵
- 挨拶は「おはようございます、◯◯中学校の◯◯です。願書を提出にまいりました。」でOK。
- 願書はクリアファイルに入れても大丈夫。折れ防止を忘れずに。
- 渡すときは「よろしくお願いします」、受け取り後は「ありがとうございました」。
- 不安なときは高校へ事前連絡しておくと安心です。
少し緊張しても、丁寧な言葉づかいと笑顔で十分伝わります。安心して行ってきてくださいね。