部屋を常に整頓した状態に保とうと努力しているものの、物が散らかってしまいがちです。特に忙しいときは、物が定位置に戻らないことがよくあります。そこで、アイテムごとに専用の「居場所」を設けることが有効です。適切な場所がないと、物は机の上やキッチンカウンターに放置されがちになります。戻しやすい位置に物の場所を設定することが大切です。
この記事では、アイテムに専用のスペースを効率的に創り出す手順について解説します。
アイテムに定位置が必要な理由
アイテムが指定された場所にあると、使用時にすぐに取り出せます。これにより、探す時間が省け、その分他の有意義な活動に時間を使えます。日常的に使うアイテム（はさみ、鍵、ヘアブラシ、リモコンなど）がすぐに見つかるようになるため、ストレスも軽減されます。定位置を設けることは難しくなく、意識して取り組むだけで大きな効果が得られます。
ステップ1：断捨離を徹底する
まず初めに、家の中で不要なアイテムを見極め、処分しましょう。本当に価値のあるアイテムは適切に保管されるべきです。例えば、私の娘はよく物を適当な場所に置きますが、財布や車の鍵、パスポートなど重要なアイテムは決して失くしません。これらのアイテムは、無意識のうちにも適切な場所に保管されがちです（例えば、財布や鍵は普段使うバッグに入れておくなど）。机の上や床に物を放置している場合、それはそこまで重要ではないかもしれません。本当に不要なアイテムは思い切って手放し、家には必要なものだけを残すことが、整頓された空間を作る鍵です。使っていないアイテムは、ただ収納スペースを混乱させる原因となるため、特に注意が必要です。
ステップ2：適切な収納場所を見極める
家の中で不必要なものを片付けた後は、普段散乱しやすいアイテムの定位置を決めましょう。
収納場所の洗い出し
まずは、あなたの家にあるすべての収納スペースをリストアップします。
例えば私の場合は以下の通りです：
■寝室
・ウォークインクローゼット
・デスクの引き出し
■仕事場
・スタンディングデスク下の書類入れ
・書棚
・ワゴン
■バスルーム
・洗面台の下と引き出し
■キッチン
・キャビネット（上下の棚や引き出し）
■その他
・洗濯機周辺（狭いですが、ほうきや予備のゴミ袋を置くスペースがあります）
これらのリストアップした収納スペースを有効に活用し、アイテムを適切に配置していきましょう。デスクやダイニングテーブルの上は、物を置く場所として適していませんので、そこに物を置かないよう注意しましょう。
ステップ3：使用場所に応じて整理
各部屋に設定した収納スペースを基に、アイテムをどこに置くかが自然と決まります。
たとえば、キッチンには食品関連のアイテム、リビングには書籍、寝室には衣服、仕事場にはオフィス用品を配置するなど、使う場所に応じた収納を心がけると、整理整頓がより効率的になります。各アイテムが最も適した場所にあると、自然と生活もスムーズになります。
ステップ4：使用頻度に基づいたアイテム配置
アイテムの具体的な配置を行う際、その使用頻度が最も重要なポイントです。配置を始める前に、アイテムの置き場の大枠を決めますが、例えば押入れのように広いスペースの場合は、物がどこにあるのか迷いやすくなるため、詳細な配置が重要です。
頻繁に使うアイテムは手の届く容易な場所に、それほど使わないものは手が届きにくい奥や高い場所に配置すると良いでしょう。
たとえば、私のキッチンでは、上部のキャビネットが深さ30センチ、下部のキャビネットが深さ60センチで、下のキャビネットには鍋やフライパンを収納しており、日常的に使うものは手前に置いています。
これにより、各アイテムの最適な定位置を決めることが可能です。
ステップ5：使用後の即時返却
アイテムを使った後は、設定した場所にすぐに戻す習慣を身につけましょう。理想的には使用直後に戻すことですが、難しい場合は24時間以内、最も遅れても1週間以内に返却するよう努めてください。
この習慣を継続することで、自然と物を戻す行動が習慣化します。30日間のチャレンジなど、一定期間この行動を意識して実践することで、より自然に行動が変わることもあります。
また、配置を見直す必要があると感じたら、しまいやすい場所への変更も考えてみてください。ただし、頻繁に場所を変えてしまうと、どこに何があるのかわからなくなることがあるので、物を戻す習慣が身についてからの調整が推奨されます。
この方法で、アイテムを使った後は迅速に片付けることができ、物を探す手間が減り、床やテーブルが散らかることもなくなります。根気強くこの習慣を続け、理想的な状態を目指しましょう。
問題解決が難しい場合の対処法
部屋の乱雑がなかなか改善されない場合は、以下のチェックリストを使って問題の原因を特定してみましょう。
不要な物はすべて処分できていますか？ もし不要なアイテムが残っている場合、最初の整理段階でしっかりと処分することが重要です。物が多すぎると、収納場所を適切に設定するのが困難になります。
収納に過剰にこだわりすぎていませんか？
収納を行う際には、物を無理に置かないようにして、整理が一定程度完成してから次のステップに進むことが大切です。収納場所が多すぎると、管理が複雑になることがあります。
スペースを有効に活用していますか？
使われていないスペース（ベッド下やドアの裏など）を活用する方法や、新しい棚を追加することで収納力を上げることができますが、それによって不必要な物を保持してしまうことがあります。
収納スペースを見直しましたか？
多くの収納場所がある場合、物の管理が難しくなることがあります。収納スペースを無闇に増やすのではなく、本当に必要なものだけを保持することが大切です。
物の置き場が決まらない場合 進めても特定のアイテムに適切な置き場が見つからないときは、小さなアイテムなら「一時保管スペース」を設けると良いでしょう。これにより、「この場所になければ、あそこにあるはず」と推測しやすくなります。
あまり使わない物の扱い 使用頻度が低い物は、保持する必要性を再評価し、必要なければ処分することが望ましいです。
完璧主義に陥っていませんか？
物の定位置を設定することは収納の効率を上げるためですが、ルールを複雑にしすぎると実践が難しくなります。「使用頻度に応じた配置」と「使う場所に置く」という基本的なルールに注目し、細かすぎることには囚われないようにしましょう。
まとめ
それぞれのアイテムに定位置を設定することで、物を無秩序に放置することなく整理できます。実際に試してみれば、それが意外と難しくないことがわかります。まずは、よく探し物となるアイテムからその「帰るべき場所」を決めてみましょう。