家にトースターがないし、電子レンジにもトースト専用の機能が付いていない場合、食パンをどうやっておいしく焼けるのか、迷っている方は少なくないでしょう。
オーブンレンジ(電子レンジ)はトースト作りには最適ではありませんが、それでもおいしい食パンを焼く方法は存在します。
この記事では、次の2点について詳しく説明します。
・トースターがない場合でも食パンをおいしく焼く方法
・オーブンレンジで食パンを温めるのがなぜ適していないのか
トースターや電子レンジがなくてもパンを美味しく焼く2つの方法
特別なトースト機能を備えた電子レンジやトースターがなくても、パンを美味しく焼く方法はあります。ここで、そんな2つの方法をご紹介します。
フライパンを使った焼き方
普段のキッチンで使っているフライパンを使えば、美味しいパンを焼くことができます。
この方法のポイントは、フライパンを強火でしっかりと熱してから、パンを短時間で焼くことです。フライパンを熱してからパンを1~2分間焼き、反対側も約1分焼けば出来上がりです。
風味をより豊かにするために、焼く前にバターやオリーブオイル、ガーリックを塗ると良いでしょう。乾燥が気になる場合は、霧吹きで水を吹きかけてから焼くと、しっとりした食感になります。麦茶を使うと、さらに香ばしさがアップします。
魚焼きグリルでの焼き方
もうひとつの方法は、魚焼きグリルを利用してパンを焼くことです。魚焼きグリルは、オーブンレンジよりも狭い空間で高温に早く到達するため、パンの表面をカリッとさせつつ、中はしっとりと保つことができます。
こちらも焼き方のコツは、短時間で焼くことです。グリルを強火で30秒程度予熱してからパンを入れます。両面を焼く場合は1~2分、片面焼きの場合は1~2分焼いた後、裏返して更に30秒焼き加減を見ます。
魚焼きグリルを使う際の懸念点として、魚の臭いが移ることがありますが、焼いている間はパンから水蒸気が出るため、臭いはほとんど移りません。焼き上がったらすぐにグリルから取り出すことで、臭い移りを防げます。
電子レンジでトーストを作るのが難しい理由
私が大学生の時、一人暮らしを始めてオーブンレンジで初めてパンを温めたときの失敗は今でも覚えています。パンが乾燥してしまって、とても残念な結果になりました。
では、なぜオーブンレンジを使用してのトースト作りが上手くいかないのでしょうか?
通常、パンを焼くにはトースターが最も適しています。トースターはヒーターを利用してパンの表面を短時間で焼き上げ、高温で迅速に表面を加熱することで、中は柔らかく外はカリッとした香ばしいトーストを作ることができます。
一方、オーブンレンジはオーブン、電子レンジ、そして時にはグリル機能を併せ持つ多機能家電です。オーブン機能では熱風を対流させて食品を均等に加熱し、電子レンジ機能ではマイクロ波で内部から温めます。グリル機能は表面を焼きつつ内部を温めるのに使われますが、トースターモードがあるオーブンレンジでも主にはグリル機能が利用されます。
しかし、オーブンレンジでトーストを作ると乾燥してしまう理由は、主に2点にあります。
① オーブンレンジの庫内は広く、温度が上昇するのに時間がかかる。
② オーブンレンジの構造上、ヒーター(金属)を直接露出させることができず、パンの表面を焼き色付けるのにも時間が必要です。
その結果、パンを焼くのに8~10分もかかり、この長い加熱時間の間にパンの内部の水分が蒸発し、乾燥してパサパサになってしまうのです。
結局のところ、オーブンレンジはトーストを作るために特化しているわけではないので、美味しいトーストを焼くには向いていないと言えます。
まとめ
家庭に、トースターや電子レンジの特別な機能がなくても大丈夫です。フライパンや魚焼きグリルを使うことで、美味しいトーストを作ることができます。フライパンでのポイントは、強火で短時間に焼くこと。さらに風味を高めるためには、バターやオリーブオイルを塗るのが効果的です。魚焼きグリルも高温で素早くパンを焼けるのが魅力で、焼き上がり次第すぐに取り出せば魚の臭いも気になりません。一方、オーブンレンジでのトースト作りは乾燥することがあるので、これらの代替方法を試してみてはいかがでしょうか。